皆様いかかがお過ごしでしょうか。
自分とは何か?
普段あまりにも当たり前すぎて自分が何故自分であるのかなんて考える機会なんてありませんよね。
今こうして生きていることも決して当たり前ではなく何が起きるのかなんて誰も分からない。
今回は自分とは何か?と哲学的に言葉を紡ぎ出す「ALTER EGO」を紹介いたします。
目次
モノクロの世界で何をみる
ALTER EGOとは自分という存在を理解するために数々の問いに答えて自分の存在を証明する自己分析アドベンチャーゲームです。
プレイヤーは何故自分がここにいるのかは説明されずモノクロで不思議な世界を進んで行き自分という存在を知っていくというもの。
プレイヤーは道中「エゴ王」というヨーロッパの彫刻のような、石仮面のような顔をした壁に出会う。
進むべき道を示唆され最後にエゴ王は「エス」に気を許すなと忠告して去って行く。
暫く進むと司書室のようなところで「エス」という女性に出会い「EGO」を集めてくるように言われる、かくして3人は運命の選択を進むことになるというものです。
このゲームの大きな流れはEGOを集めてエスの元へ行く、そこで幾つかの自己分析の設問に答えて診断結果を確認してストーリーが進んで行くというもの。
果たしてプレイヤーの選択の先に待っている結末とは。
悲しい旋律と哲学的言葉
EGOを集めるためにモノクロの世界を進むプレイヤー。
EGOを集める方法は主に2つあり、プレイヤーの前に現れる言葉をタップするか、文学の本を読むという選択をするかになります。
本は、太宰治の「人間失格」であったり、フランツ・カフカの「変身」といった、1度は耳にしたことがある実際の本が出てくる、本は全て読めず一部分のみ鑑賞が可能でもしも気に入った本があれば実際に自身で買って読んでみるのも良いかも知れません(いきなり人間失格と表示された時は驚きました)
無限とも思える自分へと投げかけられてくる言葉は憂(うれ)いた音楽も相まって、そのどれもが美しく哲学的な言葉なのでプレイヤーの心に働きかけてくるでしょう。
しかし決して悲嘆的な雰囲気だけではなく、本当の自分を追い求める希望のようなものを感じさせる世界でした。
放置ゲーの要素もあり
EGOを集める事がこのゲームの基本になるのですが、ずっと画面に張り付いてEGOを集めていくのは大変です。
このゲームは画面を閉じている間もEGOが貯まっていくので時々ゲームを起動してストーリーを進めるといった放置ゲーのような遊び方ができます。
自分の気になったタイミングでゲームをプレイしていけば良いので、ちょっとした息抜きや隙間時間にでも遊べるのは嬉しいですね。
ALTER EGOの美しいところ
ではそんなALTER EGOの美しかったところを記載します。
マルチエンディングで色々な自分を知ろう
このゲームは自分の選んだ選択肢によって結末が変化するマルチエンディングが採用されています。
エゴ王側の主張に共感するのか、エス側の主張に共感するのか、はたまたそのどちらでも無いのかと紡ぎ出すストーリーが変化していくので、今度はどのような選択をしていこうかと繰り返しゲームを周回して遊びたくなりました。
記者は初回プレイ時にエスが段々と自己崩壊に向かっていく姿をみて心が苦しくなりました。
自己分析での気づき
エスのいる部屋ではいわゆる心理テストを受ける事になります。
その結果をもとに自己分析をしていくのですが、中々ドキッとするような事や思っていたのと違う結果で「えー、そんな事を言われるとは思わなかった。」といった感想をもったりと楽しめました。
何だか自分でも知らない自分を知れたような、自分はこんな側面があるのかも知れないといった気づきを得て感慨深い気持ちになりました。
決してこの結果がその人の全てではないので、あくまで参考にしつつリラックスしてゲームを楽しんで下さい。
エスという魅力的なキャラクター
冒頭にエゴ王とエスに出会うのですが、ストーリー上よく接する事になるのがエスという女性です。
このエス、とてもクールで感情をなくしたような、表情も乏しく、プレイヤーにも素っ気ない態度を取ってくるのですが、ストーリーが進み彼女と接していく内に変化が訪れます。
エスの表情は乏しいままなのですが、言葉の端はしに変化が感じられ、クールでありながら何処か儚げで危うい感じが良く表現出来ていてエスというキャラクターはとても魅力的に映りました。
またエスのいる部屋にはカメラのアイコンがありタップする事でスクリーンショットを撮れるのですが、その写真にエスが一言コメントをするのも面白く、ツイツイそのコメントが見たくてスクリーンショットを何枚か撮ってしまいました。
何とも不思議な魅力があるゲームのキャラクターだと思いました。
ALTER EGOの不満なところ
ではALTER EGOの不満なところを記載します。
これはゲームの特性上、人による感じ方が異なるので人によっては気にならない事かも知れませんので参考にしていただければと思います。
代わり映えの無いモノクロの世界で飽きる
EGOを集めるための画面がひたすらモノクロの通路に言葉が流れてくるだけなので代わり映えがないと感じました。
その世界観自体はゲームにマッチしているものなのですが流石にずっと同じような景色は飽きてしまいます。
放置でEGOは貯まっていくとはいえ、もう少し視覚的、音楽的変化があったら良いのになと思いました。
診断結果が辛辣で傷つく事がある
自己分析の結果なのですが、時々手厳しい言葉がありドキッとしました。
辛辣ともとれる言葉もあり、記者はそんな事もあるのかな程度で見られていたのですが人によっては少し心にくるものがあるかも知れません。
自分と向き合う先に何がみえるのか
思っていた以上に哲学的で「自分とは何か」を考えさせられました。
答えのない答えを追い求めていくかのような何とも言えない緊張感がありました。
自分自身が選択した結末がどうなるのか確かめてみてはいかがでしょうか。
最後にゲームは楽しく適切に遊ぶようにしましょう。
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